下鴨茶寮

早いもので、結婚式を挙げてからもう1年(入籍自体はそれより早かったので結婚記念人もすこし違うのですが…)。
披露宴でお願いした下鴨茶寮さんから1周年お祝いのお食事のご招待をいただいたので、2人でいつもよりすこしだけ大人しい服を着て、お出かけしてきました。


下鴨茶寮

披露宴の時は、介添えの方が「しっかり食べてくださいね!」と言ってくれるくらい、花嫁でもお食事が許される雰囲気だったのですが、何せ和装だったもので締め付けがすごくて…物理的におなかをあけることが出来ず、全部を食べることが出来なかったのが本当に心残りで。

このお食事の日を本当に楽しみにしていたのです。
テーブルに向かって、いやがおうにもテンションが上がってしまいます。

下鴨茶寮 桜湯

まずは桜湯を。
そういえば結婚式の前にも親族控え室で出たような記憶が…。お茶碗の中に揺れるほのかなピンク色って、ささやかに華やかで好きです。おめでたい席に出る桜湯って、いいですよね。

そうこうしていると、さっそく小鉢が出てきます。

下鴨茶寮 うどの木の芽和え

こちらはうどの木の芽和え。
うどの心地よい歯ごたえと、さわやかな香りと色の和え衣がとても合っていておいしかったです。
こちらは、献立のお品書きに書かれていなかったので、本当に突き出しというか前菜と言うか、そういうものだったのかしら…。

さて、ここからがお食事のスタートになります。

下鴨茶寮 食前酒

食前酒には、桜の花びらを浮かべたお酒を一献。
たくさんの花びらが浮かんだ大きな広い器で運ばれて、その場で杯に酌んでいただけます。お酒自体はすこし酸味があるような…日本酒そのものではなかった気がします。

下鴨茶寮 先附

先附は春の珍味物、赤貝と白魚です。
身のしっかりしたうまみのある赤貝と、ふんわりとしたやさしい身の白魚。白魚の上にはオクラを刻んだようなものが乗り、間にはわけぎ?のようなお野菜がはさまっていました。
赤貝などの貝類はあまり得意ではないのですが、これは臭みもあまりなくおいしかったです。

下鴨茶寮 旬菜

旬菜は、昆布仕立てのお鍋で北寄貝・蛤・京葱をいただきます。
昆布仕立てというか…お鍋自体が昆布なのに2人して驚き!これに貝類のうまみが入るとあれば、おいしくないわけがありません。北寄貝はシコシコとしたよい歯ごたえ、蛤はひとくちで食べると口の中がいっぱいになってしまうほどの大粒で柔らかかったです。
そして何よりやはり、お出汁がすごい。うまみ爆弾。れんげで器に取って、しっかりいただきました。

下鴨茶寮 向附

向附はひらめ・いさき・まぐろのお造り。
お造りは披露宴でも食べましたが、とてもおいしかったのを覚えていたので思わずはしゃいでしまいました。ひと切れいただくごとに、とろけるおいしさと一緒に顔がほころびます。

下鴨茶寮 煮物椀

煮物椀は、油目の葛叩きとよもぎ豆腐の清汁です。
油目ってアイナメのことだったんですね。初めて聞いた名前だなと思っていました。ほわっとした身と、淡白な味わい。
よもぎ豆腐は、ごま豆腐のように葛でまとめるタイプのもの。かなりやんわりもっちりとした食感で、よもぎの香りがふぁーっと広がりました。

下鴨茶寮 中八寸

中八寸は春の口取り色々。
本当に色々が乗ってすてき!細長いお皿には桜の花もあしらわれていて、かわいいかったです。
手前のお皿には飯蛸の炊いたの(たぶん子持ち)や、鴨とうずらのつくね風のもの、白身魚のおぼろ昆布巻き、うなぎ?のはいった卵、海老、菜の花やそら豆が盛りつけられていました。

うしろの小鉢は根いも・京人参・三つ葉の和え物。上に乗っているのはなんと桜の葉の天ぷらだそうです。しその天ぷらと同じように葉の歯ごたえはほとんどなく、さくさくとした感じでした。残念ながらそれほど桜の香りはしなかったのですが、この「気分」がなんだか好きです。

下鴨茶寮 焼物

焼物は甘鯛。あしらえにうどの炊いたん、菜の花、はじかみ、きゃらぶきの葉の炊いたんが添えられていました。

あたしの方は写真のような切り身だったのですが、先に運ばれてきただんなさんの方が頭の部分でまず驚きました。だんなさんはあらやカマなども大好きなので、はりきって取りかかっていましたが(笑)、自分の方は切り身で本当によかったなぁ…と。
ふっくらと焼かれた甘鯛ももちろんおいしかったのですが、うどやきゃらぶきなどのあしらいものがやさしい味付けでとても好みでした。

下鴨茶寮 鉢

鉢は筍、そして蕗と信太巻。
温かい鉢のふたを上げると山椒の芽のよい香りがふわぁっと立ち上ります。
筍の炊いたのも、披露宴で食べてとてもおいしかった記憶が強いです。歯切れがよくシャキシャキとした筍がとってもとってもよいのです。蕗の緑も翡翠のようにきれい。
和食ってほんとうに野菜や素材のよいところを目でも鼻でも舌でも味わえる素敵なものだなとしみじみしてしまいました。

下鴨茶寮 揚物

揚物は眼張の包み揚げと蕨・たらの芽・野蒜の天ぷらを、お塩でいただきました。
眼張は身がぎゅっとしていて美味。山菜もそれぞれの香りを衣の内側に閉じ込めて、とてもおいしいかったです。野蒜は初めて食べたのですが、根元がたまのようですこし透き通っていて、とてもかわいらしいですね。

下鴨茶寮 食事・香の物

そしてついにご飯と香の物にたどり着きました(笑)。
ご飯は筍ご飯、香の物は菜の花ときゅうりと大根のような葉を刻んだもの。筍ご飯は披露宴で食べられなくて悔しかったもののひとつ。ついにリベンジが出来ました。
これに止椀の赤出しもつきました。お味噌のうまみがしっかり出た、なめこ入りの赤出しは本当にほっこり出来る味。言うことなく幸せです。

下鴨茶寮 水物

水物。いちごのグレープフルーツゼリー寄せです。
みずみずしくて甘いいちごとグレープフルーツのさわやかな酸味でお食事の最後を締めくくりました。

…いや、本当にお腹がいっぱいです。披露宴の着物姿でなくてもこれだけのコースはなかなかのものです。

今回のご招待には、これらのお食事のコースの他に飲み物が1杯ずつサービスされていたので、瓶ビールを2人して頼みました。あとから追加して日本酒などを一緒に楽しめればと思っていたのですが、お食事に集中してしまい、結局ビールだけで終了…。
ご招待のチケットのみで済んでしまったので、なんだか申し訳ない気分になったしまいました(もともと披露宴でしっかりお願いしたおまけなので、いいと言えばいいんですが…)。


ちなみにこの日は下鴨茶寮さんでどなたかの披露宴をされていたようでした。自分たちは下鴨神社内の供御所で執り行ったのですが、何だか懐かしいねと言いながらゆっくり1年を振り返ってお食事を楽しめてよかったです。

なかなか簡単に行けるところではないのですが、また5年10年くらいの記念日に、来ることが出来たらいいねと話しながら、お店を後にしました。

下鴨茶寮さん、とっても素敵なお食事にご招待いただき、ありがとうございました。